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PEACE CRAFT 西村まさゆきさん~廃材から新たな価値を創造/アップサイクル家具の魅力とは?~<前編>
2022年11月7日

1110 CAFE/BAKERY 店内の家具がガラッと変わったことを皆さんご存知でしょうか?日ごろご利用いただいている方はお気づきのことかと思います!
廃材を使用して家具を製作されている「PEACE CRAFT」にオリジナルのテーブルとソファーを作っていただきました。

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「PEACE CRAFT」代表の西村まさゆきさんに家具のことやご自身のご経験、地球環境保護にまつわるお話をお聞きしました!
前中後編でお届けし、前編は製作秘話や大泉工場と西村さんとの出会いについてご紹介していきます。

ーー家具設計時のポイントを教えてください。
西村さん:今回はやったことのない技術を盛り込みました。大泉さんなら、前例のないことを許容してくださると勝手に思って、チャレンジしちゃいましたね。

何かというと、テーブルの脚をいくつかの廃材を貼り合わせて、積層にしたものを使用したんです。
テーブルの脚って、しっかりしてなくてはならないし、それなりに太さも必要なんですよ。だから、耐久性の面を考えると自信がなかったんです。
ただ、この方法が実現できれば今まで以上に無駄なく廃材を使用することができるし、いつかチャレンジしたいと思っていました。

IMG_5074大泉工場 代表大泉寛太郎(以下、KAN):うちが第一号ってことですね。嬉しいな。

西村さん:そうなんです。今回は上手く作ることができたので、色々な場面で汎用していきたいです。例えば、サーフボードラックとか。無垢の木って意外と割れやすいから、こういった薄い木を重ねていく方が強度的には高いんですよ。

ーー今まで製作された家具の中で一番思い入れのあるものは何ですか?
西村さん:それがね、明日からこれになるんですよ!「PEACE CRAFT」と言えば、パッチワークのデザインなんです。このデザインが一番廃材を余すことなく使い切れるんです。小さい廃材も入れられるし。

IMG_5039ーー木材を組み合わせたパッチワークって、珍しいですよね。どうやって思いついたんですか?
西村さん:廃材が入ったコンテナを物色していた時に思いついて。
「これは質感がいい」、「これは木目がかっこいい」と色々なことを思って、廃材を取り出して並べていたら、「あ、もうこれがすでに作品だ!」とひらめいて。
それをきっかけで、パッチワークのテーブルを作りはじめたんです。

IMG_4970今回は表面だけでなくて横の部分もパッチワークにしてみたんです。ここまでもパッチワークにしちゃうの?!っていうのがポイントです。

これも実は今回が初めての試みなんですよ。「ピンタレスト」という画像を軸にしたSNSからインスピレーションを受けることが多くて、こんなデザインが海外のイメージで出てきてたんです。
やってみたいなと思ったけれど、一体どうやるんだ?っていう状態でのスタートで。職人とああでもないこうでもない言いながら、なんとか出来上がりました。

作り方を決めるのに3週間、図面を作るのに1週間、製作に5日間かかりました。通常時より作り方を決めるのに時間をかけました。
大体は一度の打ち合わせで大方が決まるのがほとんどですが、今回は各々が何度も持ち帰ったりして、非常に時間をかけて製作しましたね。

ーー西村さんとKANさん(大泉工場 代表大泉寛太郎)の出会いを教えてください。
KAN:これがピースクラフトに出会ったきっかけで。西村さんに出会う前に茅ケ崎にある「PEACE CRAFT」の直営店で購入しました。携帯を差し込むと音が拡張されるもので、木だけでできたスピーカーなんです。かなり好きなデザインだったから、本能的に買ってしまいまして。結局携帯が対応していなくて、音は聞けなかったんですけどね(笑)

西村さん:懐かしい!これすごくいい音が出るんですよ。

KAN:西村さんのモノづくりの姿勢やセンスに惹かれて、知り合いを通じて紹介してもらいました。

IMG_4985ーーKANさんはなぜ「PEACE CRAFT」に行かれたんですか?普段の行動範囲ではない気がしました。笑
KAN:アップサイクルへの関心が故ですね。「PEACE CRAFT」や西村さんの活動がメディアで取り上げられているのを見ていたので、ここに行ってアップサイクルについて勉強したいなと思っていて。

ーーその当時、すでに大泉工場は環境に配慮した事業をしてたんですか?
KAN:今のようなことはできていなかったです。2012年くらいから環境に配慮した事業をしたいなと思い始めて、「食」分野でオーガニックやプラントベースを推進していくことを考えていました。ただ、当時の大泉工場は良くも悪くもポップコーン旋風を巻き起こしていて。大きな売り上げを立てていましたし、業績はうなぎ登りだったけれど、どこか違和感を感じていて。必ずしも身体にいいとはいえないものを子供たちに提供してしまっていいのかなと。

ポップコーンのオーガニック化に舵を切った時、周りやスタッフの理解を共感を得るのに苦戦したけれど、自分の信念は止められなかったです。最近は共感してくれるスタッフも増えてきて、やっとスタートラインに立ててきたかなと思います!

中編では、西村さんが廃材を使って家具作りを始めたきっかけを伺っていきます。